仮面ライダー響鬼 三十之巻

桐矢少年がいかにもな井上キャラという以外は、思ったほど違和感はなく。
映画の宣伝をするヒビキさんは面白かったし。
たちばなの面々のキャラがいきなりテコ入れされるのも覚悟で見てたので。
ただ、最大の懸念の兆候が見て取れてしまうのはやはり気になりつつ。
これまでの響鬼のいい所は「鍛えてるから強い」をきっちり描いてた所だと思うですよ。
ヒビキや他の鬼は、鍛えてるから魔化魍を倒せる。
鍛えてない明日夢は、鍛えてる(という言い方は不適切ですが)万引き野郎の前には何も出来なくて、鍛えてるヒビキに憧れる。
訓練した奴こそが強くて、そういうリアルな力こそが絶対的強さ。
これは、主人公がちょっと何かを悟った気になっただけでいきなり強くなる、昨今のアニメとかとは正反対の空気。
井上脚本って、まさにこれと逆ベクトルですよね。
話の流れで敵味方の強さの乱高下が当たり前なのは、アギトやファイズで証明されてることで。
それこそ、何かに覚醒して急に逆転…なんて日常茶飯事。
インタビューとか読んでると、努力とか嫌いそうですし。
私はアギトもファイズも楽しんで見てたので、それに不満は一切ないですが。
どちらがいいとかではなく、根本的に向いてる方向が違う。
諸々の事情はあれど、「今年はこういう路線なんだ、これもいいな」と思ってた所でいきなりシフトされても。
今回の戦闘にも、大したことのない敵に威吹鬼轟鬼が苦戦するような描写が透けて見えるというか…
威吹鬼轟鬼のデルタ化もありえる気がする。
もちろん、こんなのはすべて憶測で、意外と今までどおり最終回まで進むこともありえますけどね。
つか、オープニング変わるってマジですか?
素材屋としては、せっかく作ったのに…って感じなんですけど。
まあ、今年は音撃なのに音楽的演出へのこだわりは薄いみたいなんで、当然かもですけど。