フタコイ オルタナティブ 第十一話

作画凄すぎ。音速丸さん発見。
木下の精神論否定も、秘書の夢語りも、実に金月チック。
根性あればOK・愛さえあればOKに留まらず、恋太郎が勝つための説得力も添える。
本人いわく「根本的な問題解決を巧妙に放棄する『耳に優しいトンチポエム』」を駆使して「のび太が努力をしないで勝つ」ありがち展開から離れた作り。
ジュブナイルでもサブカルでも、この味を見せてくれるから好きだ。
珍しく、脚本段階でピンポイントなアニパロ。
作画のパロディは今までもあったけれど、セリフでここまで直球なのは本当に珍しい。
まあ、スパイス的にたまにやる分には全然問題ないんですけど。
よそ発の素材をとにかく並べまくるタイプのパロディって、あんまりセンスないと思うんで。
最近だと、こいこい7がそのタイプなんでしょうか。一切見てないけど、人づてに見聞きする限りは。
やり方次第ではあれど、金月龍之介のパロディ論には反するなぁと。
ドッコイダーシスプリ話やニニンがシノブ伝ドラマCD2巻で、玉井☆豪がこのタイプのパロディを持ち込んできてちょっと嫌でした。
島本和彦はパロディについて「ぬいぐるみを出すことではなく、魂を受け継ぐこと」という持論を持ってるわけですが。
金月龍之介は「ぬいぐるみを出すことではなく、そこから一捻り加えること」というようなことを述べてました。
これのまさにお手本が、島本和彦の同人誌に。
http://simamoto.zenryokutei.com/k5/k6/moepenAU1.html
ゼットンという着ぐるみは誰でも出せるけど、二代目というオチをつける。
これこそパロディの基本であり、他人の創作物をパクっても許される最低限だと思うわけで。
シノブ伝最終回も、アニメ店長に近い、美少女アニメのテンプレ化を笑うから成立する。
作画崩壊はこのアニメのことだとか、このセリフはこのアニメが元ネタ…とか、逐一な分析が必要なネタではないと。
ただ、作画遊びも大量だったので、全体が玉井☆豪的方向にひきずられたというか。
そういう意味でシノブ伝最終回は、脚本と絵コンテ・作画の連携が完全ではなかったと思います。
Gガンネタは、金月龍之介ならもっと捻れたはずなんで。
そういう視点で見ると、シノブ伝にしろフタコイにしろ、脚本段階でのパロディ要素は相当薄い。
脚本に「恋太郎が溝を覗くとガンバ一行がいる」とは書いてないだろうし。
(書いてあったら、ここまでの文が恥ずかしいじゃ済まされないことになりますが)
そもそも金月龍之介は、そういうパロディを書けるほどアニメ知らないはず。アニ店でときどきアラが見えます。
結局何が言いたいかというと「安いアニパロで受け狙うほど、金月龍之介はショボいライターじゃねえよ!」という、信者の戯言ですわ…。
先週まで全12話だと思ってたら、13話だったという。
行き先はドイツか…ヴァイスも金月だったなぁ。
サントラは7月21日。ピアノ版EDを作れるのはまだまだ先か。