島本和彦/アニメ店長 第87話

悲願の連載再開。ということで感想も再開。
復活一発目からガンダム。アニ店的にはまさに原点回帰の趣もあるようでいて、兄沢=富野信者設定はドラマCD発なので、漫画として見るとこういうのはむしろ異端なんですね。もはや若い読者はガノタ設定なんか知らないだろうという気もする。
ともあれ、本来こういうのは島本和彦の得意中の得意でもあるわけで、ご本人ブログのガンダムかるたの詰まってるマゼランで大笑いした身としては「思いきりのいいパイロットだな!」を持ってくるチョイスに脱帽。その分オチがあの台詞なのはちょっと安易かも。首が動く時に「こいつ動くぞ!」って言った奴100万人ぐらいいると思うし。まあ、パロディは本質ではないのですけど。
傘が大量に捨ててあったってのは実話?先生はちょうど31日前後に東京に来ていたようなので、まさに兄沢よろしく台風のなか観に行ったのだろうか。何にせよ、兄沢(=ガノタ)寄りの好意的解釈をしつつ、でもラミカの方が正しいよね…な構造は、ジョーが負けてホセ・メンドーサが勝つ理由と同じで(というのは極端だけれど)、ああこれこそ島本・金月含めた「アニメ店長」の根幹たる部分で、数多のオタク漫画と一線を画す部分なのだと再確認なのでした。